2016年07月29日

新装版『腰痛は終わる!』

腰痛は終わる!』の新装版が出ることになりました。NHKスペシャルなどでご存知のように、腰痛治療にパラダイムシフトが起きました。もっとも重要なのは、安静の排除と恐怖心の除去、誰かに治してもらう「受け身の医療」より自分で治す「攻めの医療」です。


TMSジャパンのトップページとTMSジャパン付属電子図書館に追加しましたので、腰痛で困っている方や医療関係者の方にご一読願えれば幸甚でございます。

腰痛は終わる_帯アリ.jpg

【はじめに】より

 腰痛疾患に対するもっとも有効な治療法は何か。それは治療手段そのものではなく、治療者と患者の双方に意識改革を起こすことです。 

 一九九一年、医学界にEBM(Evidence-Based Medicine)という概念が誕生しました。カナダのゴードン・ガイアットが初めて提唱した概念で、「現時点でもっとも信頼のおける科学的根拠に基づいて診療する」という意味です。

 このEBMが医学界に導入されて以来、世界各国でさまざまな診療ガイドラインが作成されるようになりました。もちろん腰痛疾患も例外ではありません。一九九四年にはアメリカが、一九九八年にはイギリスがそれぞれ腰痛診療ガイドラインを発表しています。

 現代医学の革命ともいえるこの歴史的なプロセスの中で判明したのは、ほとんどの腰痛疾患は物理的・構造的・生物学的損傷ではない、そしてその症状の回復には、安静の排除と不安や恐怖心の除去が重要だという事実です。

 つまり、従来の古典的な腰痛対策とはちがった正しい情報、すなわちEBMから導かれた科学的事実を患者に伝え、腰痛に対する考え方を変化させるのが最善の腰痛対策だということがわかったのです。

posted by 長谷川 淳史 at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 更新履歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

腰痛治療の新常識―323―

耐え難い腰痛を訴える椎間板に起因する腰痛患者は、手術を受けなくても3年後には68%が改善し、労災補償患者でさえ80%が改善していた。改善率が68%を超えられないのであれば、ある治療法を椎間板変性腰痛に実施すべきでない。http://1.usa.gov/LPB9IN

こういうデータがあるから医学は腰痛治療から撤退すべきだという議論が勃発するんですよね。腰痛のないタンザニアのハザ族には、腰痛を治療する人がいないことを考えてみましょう。腰痛の自然治癒率の86%、プラシーボの平均有効率の70%を超えられない治療法は、積極的に行なうべきではありません。

国民の利益になるかもしれません。もしご迷惑でなければ「シェア」をお願い致したく存じます。いちいち承諾を得る必要もなければ、TMSジャパンも愚拙の名前も出す必要はありませんので、SNSはもちろんブログやサイトに引用先のURLごとコピー&ペーストして、情報の拡散にお力を貸していただけると幸甚でございます。

posted by 長谷川 淳史 at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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