2016年11月26日

根拠に基づく腰痛治療―11―

■アメリカでは脊椎治療実施率が上昇しているにもかかわらず身体的・機能的アウトカムは低下傾向にある。脊椎医療は次々と色々なことに手を染めているが、その成果は極めて乏しい状況にある。http://1.usa.gov/kBmBqb http://1.usa.gov/lg3HR0

■ノースカロライナ州の地域住民を対象とした研究では、慢性腰痛患者が増加していると共に医療機関の受診率も上昇しているが、画像検査、薬剤投与、物理療法が過剰使用されていて、エビデンスに基づく治療が行なわれていないことが判明。http://1.usa.gov/imqCav

■近年、慢性腰痛に対する医療費が激増している。硬膜外ブロック(629%増)、オピオイド鎮痛剤(423%増)、MRI(307%増)、脊椎固定術(220%増)。しかし患者の症状や活動障害は改善していない。明らかに過剰診療。http://1.usa.gov/lrANBd

■頚部痛と腰痛患者256例を対象に、医師の標準的な治療群、脊椎マニピュレーション群、理学療法群、シャムトリートメント群に割り付けたRCTによると、最も成績が悪かったのは医師の標準的な治療群とシャムトリートメント群だった。http://1.usa.gov/kfFvV6

■急性腰痛患者186例を対象としたRCTによると、安静臥床群、ストレッチ群、日常生活群のうち、最も早く回復したのは日常生活群で、最も回復が遅かったのは安静臥床群だった。腰痛に安静第一は間違い。むしろ回復を妨げる。http://1.usa.gov/mOolz9

■エビデンスに基づく正確な情報を平易かつ理解可能な言葉で患者に提供できれば、腰痛患者は不適切な治療を選択しなくなるだろうが、3つの専門学会と10ヶ所の医療機関のウェブサイトを調査した結果、97%が患者にとって難解だった。http://1.usa.gov/kuWavp

■イラクとアフガニスタンで腰痛を発症した兵士1410名を対象にした前向き研究によると、戦闘中に腰を負傷したのは5%だったにも関わらず原隊復帰率はわずか13%にすぎず、身体的問題よりも心理・社会的問題が原因と考えられる。http://1.usa.gov/mylrz4

■イラクやアフガニスタンから離脱した米軍兵士34,006名を対象とした前向き研究によると、離脱原因は筋骨格系・結合組織疾患(24%)、戦闘による負傷(14%)、神経疾患(10%)などであり、ほとんどが原隊復帰しなかった。http://1.usa.gov/kkNruO

■腰椎の変形が腰痛の原因でないことは半世紀以上も前から証明されてきた。最も古い対照試験は1953年に実施された腰痛患者100名と健常者100名の腰部X線写真を比較したもので、両群間の変形性脊椎症の検出率に差はなかった。http://1.usa.gov/lCMbXb

■腰痛患者378名と健常者217名の腰部X線写真を比較した研究でも、両群間における変形性脊椎症の検出率に差はなく、加齢と共に増加する傾向が見られることから、変形は正常な老化現象にすぎず、腰痛の原因とは考えられないと結論。http://1.usa.gov/msMFAV



posted by 長谷川 淳史 at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

個人治療プログラム

あらゆる方法を使って腰痛の原因と治療に関するエビデンス(科学的根拠)を紹介していますが、エビデンスだけではより効果的な治療を行なうことはできません。世界各国の腰痛診療ガイドラインが勧告しているように、腰痛疾患ではマンツーマンで膝を突き合わせて話し合うことがきわめて重要です。

そこでTMSジャパンは、腰痛治療セミナーや講演会という形式ではなく、個人的に相談や質問をしたいというご要望にお応えするために、個人治療プログラムという自由に話し合える場を設けています。どうぞお気軽に遊びに来てください。

個人治療プログラム

【日 時】12月19日(月)・20日(火)・21日(水)⇒コンド恵比寿702号室

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【定 員】1日5名まで(同伴者1名まで可)

【日 時】1月17日(火)・18日(水)・19日(木)⇒コンド恵比寿702号室

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【定 員】1日5名まで(同伴者1名まで可)

【日 時】2月14日(火)・15日(水)・16日(木)⇒コンド恵比寿702号室

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【定 員】1日5名まで(同伴者1名まで可)

【内 容】セミナー形式ではなく個人的に相談や質問をしたいという要望に応えるために用意したプログラムです。本を読んでも改善しないので他にどんな治療戦略があるのかを知りたい方、症状が強くて「腰痛治療セミナー」に出席できない方、大勢の人と一緒ではなく一対一で「腰痛治療セミナー」を受講したい方、「腰痛治療セミナー」を受講したけれどもまだ詳しく知りたいことがある方、抱えている個人的問題について一緒に考えたい方、ゆっくり世間話をしたい方などが対象となります。

臨機応変に対応させていただきますが、1セッション1時間20分と限られているため(連続2コマの予約も可)、レコーダーをお持ちの方はどうぞご遠慮なく会話を録音してください。

posted by 長谷川 淳史 at 08:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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