2016年12月10日

腰痛治療の新常識―365―

5)どのグレードであってもWAD患者に向精神薬は勧められないが、急性期(3ヶ月以内)の不眠や緊張状態に対する補助手段として処方してもよい。慢性(3ヶ月以上)のWAD患者には抗不安剤と抗うつ剤を処方することができる。http://1.usa.gov/LYNegq

急性期の向精神薬とは抗不安剤や睡眠導入剤を指します。慢性期に入ると抗不安剤や抗うつ剤を用いてもかまわないという点では腰痛疾患とほぼ同じですね。

国民の利益になるかもしれません。もしご迷惑でなければ「シェア」をお願い致したく存じます。いちいち承諾を得る必要もなければ、TMSジャパンも愚拙の名前も出す必要はありませんので、SNSはもちろんブログやサイトに引用先のURLごとコピー&ペーストして、情報の拡散にお力を貸していただけると幸甚でございます。

posted by 長谷川 淳史 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

伊藤治療院

岐阜県可児市に伊藤泰史(いとう・やすし)先生が院長を務める『伊藤治療院』があります。

月刊春秋』(2000年12月号)に寄稿してくださったことでも分かるように、伊藤泰史先生はTMSジャパンを立ち上げた初期のころから応援してくださっていました。しかし、訳あって一時的に治療の世界から離れ、放浪の旅を続けていました。とはいえ、紅馬音楽団の団長としての活動は継続していたようです。

ちなみに、拙著『腰痛ガイドブック』のBGMは、15年前からTMSジャパン会員として支えてくれている紅馬音楽団の三宅真一さんが担当してくださいました。この場を借りて改めてお礼を申し上げます。その節は本当にありがとうございました。

そんな伊藤泰史先生がこの度、TMSジャパン会員となって再びお力を貸してくださることになりましたので、『伊藤治療院』をTMSジャパン⇒「リンク集」に追加させていただきました。お近くの方はぜひお気軽にご相談ください。

伊藤泰史先生、この度は再入会してくださいまして誠にありがとうございました。また、リンクが遅れてしまいましたこと、心より深くお詫び申し上げます。まだまだ未熟者ですので、今後ともご指導ご鞭撻の程を何卒よろしくお願い申し上げます。

posted by 長谷川 淳史 at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 更新履歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エビデンス取り扱い上の注意

腰痛治療の新常識』と題して、腰痛を中心に筋骨格系疾患の原因と治療に関するエビデンス(科学的根拠)を不定期で紹介していますが、エビデンスを知ったからといって必ずしもよい医療ができるとは限りません。エビデンスを最優先し(俗にいうエビ固め)、それを患者さんに押し付けるのは暴力行為(ドクターハラスメント)です。

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そもそもEBM(根拠に基づく医療)の定義は、「エビデンス」「患者の状況」「患者の価値観」「治療者の技」を統合することです。したがって、エビデンスは全体の4分の1でしかないということを肝に銘じていただきたいと思います。エビデンスは必要条件であっても、けっして十分条件ではありません。

愚拙がここで『腰痛治療の新常識』を公開する理由は、腰痛にまつわる迷信や神話に振り回されて腰痛難民になってほしくないからです。また、イギリスとアメリカではメディアリテラシーやヘルスリテラシーを育むために「根拠を尋ねよう」と銘打つキャンペーンが始まっていますが、日本でこのようなキャンペーンを実施するのはおそらく不可能だと思うからです。

医学教育の基礎を築いたウイリアム・オスラーの「医療はサイエンスに支えられたアートである」という言葉を忘れないでいただきたいと思います。どちらに傾くこともなく、常にサイエンス(エビデンス)とアート(患者の状況・患者の価値観・治療者の技量)のバランスを考えていただければ幸いです。

posted by 長谷川 淳史 at 08:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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