■(3)心理社会的因子は慢性腰痛や活動障害において重要な意味を持つ。(4)心理社会的因子はこれまで考えられていたよりもはるかに早い段階で重要な意味を持つ。ゆえに、患者の心理的・職業的・社会経済的因子に目を向ける必要がある。http://bit.ly/nfz2B2
■椎間板ヘルニアと診断された下肢痛患者328名をチュブラーレトラクター椎間板摘出術群(新開発の低侵襲手術)と標準的顕微鏡下椎間板摘出群に割り付けたRCTによると、疼痛改善率はチュブラー手術群より顕微鏡手術群の方が優れていた。http://bit.ly/roIaXm
■また1年後の回復状況を良と評価した患者はチュブラー手術群が69%で顕微鏡手術群が79%、合併症はチュブラー手術群の方が多く、再発や再手術は顕微鏡手術群の方が多かった。新開発の手術法が優れているとはいえない。術式の動画⇒http://bit.ly/oePnPC
■50〜94歳の1407名を対象に骨密度とX線撮影で脊柱後湾(亀背)を調査した結果、椎体骨折のある方が後湾は強かったが多くの後湾に骨折は認められなかった。高度後湾の場合でも椎体骨折や骨粗鬆症は確認できなかった。原因不明。http://1.usa.gov/rqzVF3
■脊柱の高度後湾(亀背)は高齢者の20〜40%に見られると推計されるが、診断基準もなければ原因も転帰も明らかでない。一部の医師は骨粗鬆症による椎体骨折が原因と考えているものの、その多くは椎体骨折が認められない。原因不明。http://1.usa.gov/qg78r6
■脊柱の高度後湾は高齢者の不健康と関連がある。したがって高度後湾を老年期症候群、すなわち人体の複数のシステムが障害され、その影響が蓄積されて環境の変化への対応が難しくなると発症する、多因子性の病態と認識すべきである。http://1.usa.gov/oJiu2h
■脊椎固定術を受けた労災患者と保存療法を受けた患者を比較した後ろ向きコホート研究によると、椎間板変性、椎間板ヘルニア、神経根障害と診断された労災患者の固定術は、活動障害、オピオイドの使用、長期欠勤、復職困難を増加させる。http://1.usa.gov/dukXZa
■脊椎固定術を受けた783名の中から労災患者60名の転帰を調べた結果、2年後の改善率は活動障害が19%、健康状態が16%でしかなく、疼痛スコアもかなり高かったことから、労災患者に対する脊椎固定術は危険な賭けでしかない。http://1.usa.gov/rfDCbl
■脊椎固定術を受けた労災患者1950名を対象とした後ろ向きコホート研究によると、術後2年後の活動障害は63.9%、再手術率は22%、合併症は11.8%に認められた。長期活動障害の予測因子は心理社会的因子であることが判明。http://1.usa.gov/puf71g