2017年02月18日

腰痛治療の新常識―390―

腰痛患者41名と健常者46名を対象に二重盲検法を用いてサーモグラフィー、Spinoscopy、Triaxial dynamometryの診断精度を比較した結果、サーモグラフィーには臨床上の価値がほとんどないことが判明。http://1.usa.gov/NJQgGe

これは腰痛があるのに健康なふりをした群と健康なのに腰痛があるふりをした群に分けて、3つの診断装置が被験者の嘘を見破れるかを比較した興味深い研究です。いずれにしても、サーモグラフィーが腰痛の診断に有効だとするエビデンスはありません。

国民の利益になるかもしれません。もしご迷惑でなければ「シェア」をお願い致したく存じます。いちいち承諾を得る必要もなければ、TMSジャパンも愚拙の名前も出す必要はありませんので、SNSはもちろんブログやサイトに引用先のURLごとコピー&ペーストして、情報の拡散にお力を貸していただけると幸甚でございます。

posted by 長谷川 淳史 at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

重版出来!

お待たせいたしました。本日、『サーノ博士のヒーリング・バックペイン』の第22刷がアマゾンに入荷されました。

ジョン・E・サーノ教授(御歳93)がTMS理論、すなわち筋骨格系疾患は心理社会的疼痛症候群だと提唱したのが1984年。そしてAHCPR(米国医療政策研究局)が『成人の急性腰痛診療ガイドライン』の中で心理社会的因子について触れたのが1994年。ずいぶん時間がかかってしまいましたが、「生物学的(物理的・構造的)損傷」という機械的な原因論から脱却し、さまざまな要因によって生じる「生物・心理・社会的疼痛症候群」へと腰痛概念が転換した、まさにその瞬間を垣間見ることができます。未読の方はぜひお手に取っていただけると幸甚でございます。<(_ _)>

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本書は、ニューヨーク大学医学部教授ジョン・E・サーノ博士が確立した、「TMS(緊張性筋炎症候群)理論」というまったく新機軸の治療プログラムを紹介したものです。このTMS治療プログラムは、腰痛・肩こり・関節痛・神経痛といった、筋骨格系疾患の治療に有効なだけでなく、心身症といわれる広範囲にわたる病態にも役立つ可能性があります。

1999年夏、アメリカの人気テレビ番組である「20/20」(ABC)と「ラリーキング・ライブ」(CNN)でTMS理論をテーマにした特別番組が放映されるやいなや、視聴者の中からどんな治療を受けても回復しなかった慢性の痛みが治ったという人々が現れました。

インターネット上で世界最大の書店といわれる「アマゾン・ドット・コム」では、本書の原著『Healing Back Pain』が26年間にわたって関連部門で第1位を記録し続けています。もちろんこの本の読者からも読んだだけで慢性の痛みが治ったという報告が世界中から寄せられています。

TMS理論とAHCPR(米国医療政策研究局)の『成人の急性腰痛診療ガイドライン』をまとめた『腰痛は〈怒り〉である』(春秋社)、それに加えてイギリスの腰痛診療ガイドラインをまとめた『腰痛は終わる!』(WAVE出版)、世界で初めて急性腰痛・慢性腰痛・腰痛予防を扱ったヨーロッパガイドラインをまとめた『腰痛ガイドブック』と併せて読まれることをお勧めします。

posted by 長谷川 淳史 at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 更新履歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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