2017年02月23日

エビデンス取り扱い上の注意

腰痛治療の新常識』と題して、腰痛を中心に筋骨格系疾患の原因と治療に関するエビデンス(科学的根拠)を不定期で紹介していますが、エビデンスを知ったからといって必ずしもよい医療ができるとは限りません。エビデンスを最優先し(俗にいうエビ固め)、それを患者さんに押し付けるのは暴力行為(ドクターハラスメント)です。

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そもそもEBM(根拠に基づく医療)の定義は、「エビデンス」「患者の状況」「患者の価値観」「治療者の技」を統合することです。したがって、エビデンスは全体の4分の1でしかないということを肝に銘じていただきたいと思います。エビデンスは必要条件であっても、けっして十分条件ではありません。

愚拙がここで『腰痛治療の新常識』を公開する理由は、腰痛にまつわる迷信や神話に振り回されて腰痛難民になってほしくないからです。また、イギリスとアメリカではメディアリテラシーやヘルスリテラシーを育むために「根拠を尋ねよう」と銘打つキャンペーンが始まっていますが、日本でこのようなキャンペーンを実施するのはおそらく不可能だと思うからです。

医学教育の基礎を築いたウイリアム・オスラーの「医療はサイエンスに支えられたアートである」という言葉を忘れないでいただきたいと思います。どちらに傾くこともなく、常にサイエンス(エビデンス)とアート(患者の状況・患者の価値観・治療者の技量)のバランスを考えていただければ幸いです。

posted by 長谷川 淳史 at 22:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

5月の個人治療プログラム

5月の個人治療プログラムが決まりましたので、3月と4月のスケジュールも併せてお知らせ致します。なお、受け入れ人数に限りがございますのでご予約はお早めにお願い致します。

あらゆる方法を使って腰痛の原因と治療に関するエビデンス(科学的根拠)を紹介していますが、エビデンスだけではより効果的な治療を行なうことはできません。世界各国の腰痛診療ガイドラインが勧告しているように、腰痛疾患ではマンツーマンで膝を突き合わせて話し合うことがきわめて重要です。

そこでTMSジャパンは、腰痛治療セミナーや講演会という形式ではなく、個人的に相談や質問をしたいというご要望にお応えするために、個人治療プログラムという自由に話し合える場を設けています。どうぞお気軽に遊びに来てください。

個人治療プログラム

【日 時】3月14日(火)・15日(水)・16日(木)⇒コンド恵比寿702号室

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【定 員】1日5名まで(同伴者2名まで可)

【日 時】4月18日(火)・19日(水)・20日(木)⇒ライオンズマンション小川恵比寿502号室

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【定 員】1日5名まで(同伴者2名まで可)

【日 時】5月16日(火)・17日(水)・18日(木)⇒ライオンズマンション小川恵比寿502号室

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【定 員】1日5名まで(同伴者2名まで可)

【内 容】セミナー形式ではなく個人的に相談や質問をしたいという要望に応えるために用意したプログラムです。読書療法を試みても腰痛治療セミナーを受講してもいまひとつ改善しない方、まだまだ疑問点がある方、心理・社会的危険因子を取り除く方法をレベルアップしたい方、個人的な問題についてじっくり話し合いたい方、不安や孤独にさいなまれている方、ゆっくり世間話をしたい方などが対象となります。

臨機応変に対応させていただきますが、1セッション1時間20分と限られているため(連続2コマの予約も可)、レコーダーをお持ちの方はどうぞご遠慮なく会話を録音してください。

posted by 長谷川 淳史 at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 更新履歴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする