2017年05月01日

腰痛治療の新常識―417―

坐骨神経痛患者183名を対象に安静臥床の有効性を調査したランダム化比較試験によると、坐骨神経痛に対する安静臥床の有効性は認められず、椎間板ヘルニアがあっても安静の有無にかかわらず3ヶ月後には87%の患者が改善した。http://1.usa.gov/Wpxvge

腰痛に安静臥床は有害であることは周知の事実だったものの椎間板ヘルニアに伴う坐骨神経痛には安静臥床が必要だと考えられてきました。ところがこのRCT(ランダム化比較試験)によってその考え方は完全に否定されたことになります。同時に坐骨神経痛の自然経過は良好であることも証明されたわけです。

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posted by 長谷川 淳史 at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

根拠に基づく腰痛治療―37―

■そこでケベック特別調査委員会(タスク・フォース)は、最優先課題としてむち打ち症(whiplash injury)の定義を明確にする必要があった。特別調査委員会でコンセンサスが得られたむち打ち症の定義は以下の通りである。http://1.usa.gov/LYNegq

■むち打ち症(whiplash injury)とは自動車の衝突事故や落下事故などで前後または側面からの加速減速エネルギーが頚部に衝撃として伝達されることによって、骨組織や軟部組織の損傷を招いて多種多様な症状が生じるもの。http://1.usa.gov/LYNegq

■またケベック特別調査委員会は、むち打ち症によって引き起こされる一連の臨床症状を、「むち打ち関連障害(whiplash-associated disorders:以下WADと記す)」という用語で論じることを採択した。http://1.usa.gov/LYNegq

■WAD(むち打ち関連障害)には、頚部痛・頚部緊張・頭痛・肩の痛み・腕の痛みや麻痺・感覚異常・疲労倦怠感・嚥下困難・視覚障害・聴覚障害・めまい・耳鳴り・睡眠障害・情緒不安定・記憶喪失・顎関節疾患などが含まれている。http://1.usa.gov/LYNegq

■治療計画を立てるだけでなく、治療法の効果に関する研究、他科へのスムーズな紹介のためには、むち打ち症によって起こり得る多種多様な症状を分類整理する必要があると判断した特別調査委員会は、「ケベックWAD分類」を提案した。http://1.usa.gov/LYNegq

■【グレード0】頚部の症状がなく理学所見も異常なし。【グレード1】頚部痛・凝り・圧痛のみで理学所見に異常なし。【グレード2】頚部の症状に加えて筋骨格系所見(可動域制限・圧痛点など)あり。http://1.usa.gov/LYNegq

■【グレード3】頚部の症状に加えて神経学的所見(深部腱反射の低下や消失・筋力低下・知覚障害など)あり。【グレード4】頚部の症状に加えて骨折か脱臼あり。http://1.usa.gov/LYNegq

■なお、難聴・めまい・耳鳴り・頭痛・記憶喪失・嚥下困難・顎関節痛はすべてのグレードで生じる症状であり、グレード0はもちろんグレード4はすでにむち打ち症といえるものではないため、特別調査委員会はグレード1〜3を対象とした。http://1.usa.gov/LYNegq

■WADの診断に関する文献調査から次の事実が判明。1)患者の評価は詳細な病歴聴取と理学検査により十分可能である。2) グレード1では画像検査や特別な検査は必要ない。3)グレード2と3では頚椎のレントゲン撮影が必要である。http://1.usa.gov/LYNegq

■ケベック特別調査委員会はWAD(むち打ち関連障害:whiplash-associated disorders)の診断法として「病歴聴取」「理学検査」「単純X線撮影」「画像検査」「特別な検査」について勧告を出している。http://1.usa.gov/LYNegq

posted by 長谷川 淳史 at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

講演会のご案内

7月23日(日)に東京でアップグレードした『根拠に基づく腰痛治療入門』を開催いたします。今回は少人数制で密度の濃い内容にさせていただきました。何かの治療を2時間ほど受けると思ってお気軽にお越しください。

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臨床試験で有効性が証明されていないリスク(害)がベネフット(利益)を上回る不適切な医療が横行しているといわれています。現時点で最善の医療を受けられないのは、腰痛患者にとってきわめて不幸な状況といえます。

医療費はもちろん通院費や休職手当まで政府が負担しているヨーロッパやオセアニア諸国では、数年おきに改訂される「腰痛診療ガイドラン」の積極的な導入によって、従来の標準的な治療より治癒率と満足度を上げ、再発率と医療費を低く抑えることに成功しています。

そこでTMSジャパンは、腰痛にまつわる迷信や神話に振り回されている腰痛難民をひとりでも減らすために、世界各国の腰痛診療ガイドラインの勧告に則した腰痛治療セミナー『TMSジャパン・メソッド』を開発しました。

しかし、「腰痛治療セミナーとはどういう内容なのか」「遠くてなかなか行けない」「もっと近くで開催しないのか」「丸一日つぶれるのは困る」といったお問合わせを数多くいただいております。そうしたご要望にお応えするために、『TMSジャパン・メソッド』をコンパクトにした約2時間の講演会を開催することに致しました。

【対 象】 腰痛・下肢痛患者ならびに医療関係者
【日 時】 2017年7月23日(日) 14:00〜17:00
【会 場】 東京都渋谷区代々木2−23−1
      ニューステイトメナー 1036号室
【定 員】 先着8名
【受講料】 TMSジャパン会員=6000円 一般=7000円

詳細は講演会のページをご覧ください。なお、席に限りがございますので、お申し込みはお早めにお願い申し上げます。

また、会場まで来られないという方のために講演会を収録したDVDをご用意しております。選択肢のひとつとして考えていただければ幸いでございます。

posted by 長谷川 淳史 at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする