2017年05月09日

講演会のご案内

7月23日(日)に東京でアップグレードした『根拠に基づく腰痛治療入門』を開催いたします。今回は少人数制で密度の濃い内容にさせていただきました。何かの治療を2時間ほど受けると思ってお気軽にお越しください。

S111.jpg thumb_3hr.jpg

臨床試験で有効性が証明されていないリスク(害)がベネフット(利益)を上回る不適切な医療が横行しているといわれています。現時点で最善の医療を受けられないのは、腰痛患者にとってきわめて不幸な状況といえます。

医療費はもちろん通院費や休職手当まで政府が負担しているヨーロッパやオセアニア諸国では、数年おきに改訂される「腰痛診療ガイドラン」の積極的な導入によって、従来の標準的な治療より治癒率と満足度を上げ、再発率と医療費を低く抑えることに成功しています。

そこでTMSジャパンは、腰痛にまつわる迷信や神話に振り回されている腰痛難民をひとりでも減らすために、世界各国の腰痛診療ガイドラインの勧告に則した腰痛治療セミナー『TMSジャパン・メソッド』を開発しました。

しかし、「腰痛治療セミナーとはどういう内容なのか」「遠くてなかなか行けない」「もっと近くで開催しないのか」「丸一日つぶれるのは困る」といったお問合わせを数多くいただいております。そうしたご要望にお応えするために、『TMSジャパン・メソッド』をコンパクトにした約2時間の講演会を開催することに致しました。

【対 象】 腰痛・下肢痛患者ならびに医療関係者
【日 時】 2017年7月23日(日) 14:00〜17:00
【会 場】 東京都渋谷区代々木2−23−1
      ニューステイトメナー 1036号室
【定 員】 先着8名
【受講料】 TMSジャパン会員=6000円 一般=7000円

詳細は講演会のページをご覧ください。なお、席に限りがございますので、お申し込みはお早めにお願い申し上げます。

また、会場まで来られないという方のために講演会を収録したDVDをご用意しております。選択肢のひとつとして考えていただければ幸いでございます。

posted by 長谷川 淳史 at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エビデンス取り扱い上の注意

腰痛治療の新常識』と題して、腰痛を中心に筋骨格系疾患の原因と治療に関するエビデンス(科学的根拠)を不定期で紹介していますが、エビデンスを知ったからといって必ずしもよい医療ができるとは限りません。エビデンスを最優先し(俗にいうエビ固め)、それを患者さんに押し付けるのは暴力行為(ドクターハラスメント)です。

279f5608-e1b0-49ea-83bb-7e37182b5059-alert.jpg

そもそもEBM(根拠に基づく医療)の定義は、「エビデンス」「患者の状況」「患者の価値観」「治療者の技」を統合することです。したがって、エビデンスは全体の4分の1でしかないということを肝に銘じていただきたいと思います。エビデンスは必要条件であっても、けっして十分条件ではありません。

愚拙がここで『腰痛治療の新常識』を公開する理由は、腰痛にまつわる迷信や神話に振り回されて腰痛難民になってほしくないからです。また、イギリスとアメリカではメディアリテラシーやヘルスリテラシーを育むために「根拠を尋ねよう」と銘打つキャンペーンが始まっていますが、日本でこのようなキャンペーンを実施するのはおそらく不可能だと思うからです。

医学教育の基礎を築いたウイリアム・オスラーの「医療はサイエンスに支えられたアートである」という言葉を忘れないでいただきたいと思います。どちらに傾くこともなく、常にサイエンス(エビデンス)とアート(患者の状況・患者の価値観・治療者の技量)のバランスを考えていただければ幸いです。

posted by 長谷川 淳史 at 08:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする