もっとも大きなプレッシャーはやはりテレビ番組の出演だろう。ラジオの生番組に出演した時は自分のいいたい事をいえば良かった。でも、今回はちがう。医師の面子を潰さずに明確なメッセージを伝えなければならない。どう考えても至難の業である。何しろいってはいけない事が多すぎる。
「思いやりは友をつくるが、真実をいうことは敵をつくる」
フランスのことわざだ。真実をいわず、思いやりの心でダンマリを決め込めたらどんなに楽だろう。
それ加えてこの赤い彗星はパブリシティに弱い。新聞や雑誌などから取材を受けるとしばらく落ち込んでしまう。新刊を出した後などはかなり重い抑うつ状態に入る。ラジオの時もそうだった。これはヤバイ。予期不安ってヤツか。それとも条件反射か。
次に頭を悩ませているのは、メールと手紙と電話だ。治療プログラムに関する問い合わせなら事は簡単だ。ところが、長々と相談されるとまったく仕事ができない。基本的には、業務連絡以外はメールカウンセリングが最優先であり、その他の相談にはお返事ができないと考えていただけないだろうか。有料のメールカウンセリングでさえ、お返事を出すのに2〜4週間かかっているのだ。それをさしおいてお返事することはできないのである。どうかご理解いただきたい。といっても、そういう人たちはこのブログを見てないか。
それから、原稿が書けないのも大きな問題だ。次の本を依頼されてから、かれこれ3年になろうとしている。もうそろそろ堪忍袋の緒が切れるころだろう。案の定、11月に上京した折には、編集部長が直々に「会って話したいことがある」という。かなり絞られそうだ。数年前にも出品してくれたのだが、今年のブックフェアにも出品してくれているのだ。先方は誠意を示してくれている。なのにこちらは忙しくて筆が進まない。平謝りだなこりゃ。
とはいうものの、まだ実力の40%しか出し切っていないのだ。何かのスイッチが入れば、残りの60%の力が出せるはずだ。って、そのスイッチはいずこ?