1968年のことである。当時ハーヴァード大学で学んでいたケント・M・キースという19歳の学生が、「Paradoxical Commandments(逆説的戒律)」という詩を書いた。『それでもなお、人を愛しなさい』というタイトルで邦訳版も出ている。
(The Paradoxical Commandments by Dr. Kent M. Keith)
この詩に感動したかの有名なマザー・テレサは、少しアレンジを加えてカルカッタにある児童養護施設の壁にその詩を書いて貼りつけた。
人は不合理、非論理、利己的です。
気にすることなく、人を愛しなさい。
あなたが善を行うと、利己的な目的でやったと言われるでしょう。
気にすることなく、善を行いなさい。
目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にすることなく、やり遂げなさい。
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。
気にすることなく、善い行いを続けなさい。
あなたの正直さと誠実さが、あなたを傷つけるでしょう。
気にすることなく、正直で誠実であり続けなさい。
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう。
気にすることなく、作り続けなさい。
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にすることなく、助け続けなさい。
あなたの中の最良のものを、世に与えなさい。
けり返されるかも知れません。
でも、気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。
魂が揺さぶられるような詩である。この赤い彗星、実はこの詩に突き動かされているのだ。
というのは真っ赤なウソ。いかに赤い彗星といえども、マザー・テレサにはなれない。正直なところ自分でもよくわからないのだ。燃えたぎるような使命感もなければ、駆り立てられるような動機もない。地位や名誉にもトンと関心がないときている。
昔は生きた証がほしいと思ったこともあったが、そんな幼稚な考えもいつの間にか消え失せてしまった。ましてや、本気で人様のお役に立てるなどと自惚れてもいない。
流れに身を任せているうちに、気がつくとこんな所に流れ着いていた。この先どこへ流されていくのかも、皆目見当がつかない。
ただ言えることは、好奇心が人一倍強いように思える。ところが、人は永遠に生きられないという厳然たる事実がある。あとどれくらいの時間が残されているのか知る由もないが、限られた時間内でひとつでも多くの好奇心を満たしたい。そう強く願っている。
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メリー・クリスマス!
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