BGMがイイやな。
それはともかく、たしかに街頭で「Free Hugs」というプレートを掲げて立っている若者たちを見かけたら、「何かの宗教か劇団の人かな? お金を請求されるの?」と、変な目で見られるかもしれない。この赤い彗星とて、原宿でメード服を着たハグラーとやらが、このプレートを掲げている場面に出くわしたら引いてしまうだろう。
だが、ハゲそのもの、もといハグそのものは悪いものではないと思う。ハグでしか伝えられない何かがあると信じているからだ。事実、「悩みを抱えていた友人がある日ハグに応じ、それをきっかけに笑顔を取り戻した」というケースが新聞に載っていた。
このケースのように、ある人にとってハグが大きな転機になったとすれば、それはそれで素晴らしいことではないだろうか。時間もお金もかからないんだし。
この赤い彗星にしても、アイリーンちゃんにハグされてから何かが変わった。「この人のように光り輝く大きな存在になりたい」と瞬間的に思った。
藤井美加子さんも初対面だったのにハグしてくれて、人の心の優しさというものに触れることができたし、菊地臣一親ビンのいう「One of Them ではない One and Only」を学ばせていただいた。
ところがだ。精神科医の香山リカちゃんともあろうお方が、「人と交わりたいが、踏み込むのは面倒という心理が強い、平板な(単調で面白味のない)現代を象徴する現象だ」と、バッサリ切り捨てておられた(あるいはリカちゃんだからこそ?)。
Free Hugs Campaign が、「YouTubeアワード2006」で「Most Inspirational(今年もっとも魂を揺さぶった動画)賞」を受賞するほど有名な、世界規模のキャンペーンだということをリカちゃんが知らないはずはない。
おそらく、新聞社の取材には応じたものの(電話取材か?)、話した内容のごく一部だけが切り取られたのだと信じたい。しかし本当のところはどうなんだ? 一度、リカちゃんとじっくり腹を割って話し合ってみたい。
いや、北海道出身の同い年ともなれば、ついつい応援したくなるではないか。他意はないのだよ、他意は。どうやったらあれだけの本や連載を書けるのかも聞いてみたいし。ホント、マジだってば。