2007年11月26日

健康情報の見抜き方

今回の講演で一番苦労したのは、実は日本エネルギー医学協会での『健康情報の見抜き方』だった。

当初は、メディアリテラシー教育の重要性を簡単に説明するつもりだったのだが、フードファディズム、スードウサイエンス、クワッカリー、アラームニストなどを調べているうちにどんどん不愉快な気分になり、プレゼンテーションを作るのが苦痛でたまらなくなった。

なぜなら、メディア(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌・書籍・映画・ウェヴサイト)も、厚生労働省の特定保健用食品も、ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア元副大統領の『不都合な真実』も、まったく信用できない事実が次々と判明したからだ。

真実は多面的で、表もあれば裏もある。それにもかかわらず、世の中は断定的な情報で溢れかえっている。そしてその断定的な情報に振り回されている人や洗脳されている人、騙されている人が大勢いる。

考えてみれば当然である。人類はかつて、これほど大量の情報に接した経験がなかった。それゆえ情報の真偽を見抜く能力が未発達なのだ。有害情報という未知の病原体に抵抗できる免疫力がないといってもいい。

だがこれでは世の中すべてが信じられなくなる。有害な情報から身を守るには三猿(さんえん)、すなわち「見猿・聞か猿・言わ猿」を決め込むのがもっとも有効な対策だ、という結論になってしまう。これは辛い。辛すぎる。(涙)

でも、会場の銀座ブロッサム中央会館がとても素晴らしかったこと、TMSジャパン会員の某医師や多くの知人に再会できたこと、受講者に満足していただけたこと、生まれて初めてキムチ鍋を食べたことが救いだった。

それに質疑応答も活発で楽しかった。面白いことに、講演のテーマよりも腰痛に関する質問が多かった。

みなさま、その節は本当にありがとうございました。この場を借りて心からお礼申し上げます。


posted by 長谷川 淳史 at 00:03 | TrackBack(0) | 医療システム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック