2008年03月15日

必見!『いきいき』に親ビンが

ある患者さんが持ってきてくれたのだが、『いきいき』(2008年3月号)という雑誌に、福島県立医大の病院長として菊地臣一親ビンが載っていた。

腰痛の考え方が大きく変わっています。

ちょっとあんた、聞いた? ISSLS(The International Society for the Study of the Lumbar Spine:国際腰椎学会)の元会長が何かいってるぞ、をい。

85%が原因不明の腰痛症。でも心配はいりません。

しっかり覚えて孫子の代まで伝えてくれよ? 腰痛は心配いらないってさ。

腰痛の間違った10の常識

ここはきわめて重要な点だ。耳の穴をかっぽじってよ〜く聞いてくれ。

(1)腰痛は老化現象なので年を取るほど悪くなる。
(2)腰痛の原因は、背骨や軟骨の変形にある。
(3)急性の腰痛は冷やし、慢性の腰痛は温めるとよい。
(4)早く回復させるためには安静が必要。
(5)ぎっくり腰などの急性腰痛を放置すると慢性腰痛になる。
(6)腰痛は、再発するごとに悪化する。
(7)繰り返す腰痛や頑固な腰痛は、手術で治せる。
(8)温泉や鍼などの民間療法は一時しのぎにすぎない。
(9)腰痛のある人は腰痛体操をすべき。
(10)コルセットを長期間つけていると悪化する。


まさかこんな間違った情報をインターネット上で垂れ流しているアンポンタンはいないだろうな。マスコミだって学習能力があるから事実無根の情報を提供するわけがねぇ。そんなトンチンカンな野郎はこの医療先進国にはひとりもいないはずだ。

そして最後にはこうある。

腰痛は脳でもつくられる! 最新のEUの診療ガイドラインでは、・・・(中略)・・・腰痛には患者さんのこころの問題が予想以上に大きく影響していることがわかり、これを受けたものに改めつつあります。

そんなこたぁ医療関係者はもちろんのこと、腰痛をテーマにしたサイトの管理者だってすでに知ってることだ。もし知らなかったらモグリだぜ。そんなヤツは腰痛患者に手を出しちゃいけねぇ。いや口も出しちゃいけねぇ。そんな資格なんかないってもんだ。

と、星回りの影響かいつになく鼻息の荒い赤い彗星だが、そこはさすがに親ビンである。オブラートに包んで優し〜く淡々と述べておられる。一流のアーティストはこうでなければならない。いつものことながら頭が下がる。このスタンスは次の本の中で参考にさせていただこう。

ところで親ビン、『ヨーロッパ診療ガイドライン』はEU加盟国以外の国も参加してまっせ。ま、この点については来月か再来月あたり、腹を割ってキッチリとナシをつけましょうや。いうまでもなく4月から学長なんだし、次回の「親ビン子ビンの会」は親ビンのおごりですぜ。ふぇっふぇっふぇっ・・・。


posted by 長谷川 淳史 at 00:01 | TrackBack(0) | 医療システム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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