この数十年の間に出現した公害、食糧危機、多くの生物種の絶滅、そして地球温暖化といった諸問題の発生によって、いまや「自然への介入」は犯罪行為に他ならないという風潮が出てきた。
ところが、絶対的正義のように見える自然保護によって、莫大な利益を得る者もいれば、逆に利益を奪われる者も間違いなく存在する。専門家ではないので偉そうなことはいえないが、この事実に目を背けてはいけないのではないだろうか。
では、環境に対して人間は何をすべきで、何をすべきでないのか? 生態系と人間社会との境界線は、自明なようでいて実は常に揺らいでいるため、明確な答えを出すのはきわめて困難である。しかし、一人ひとりが地球規模でよく考え、答えを見つけ出す努力を惜しんではならないような気がする。
そう囁くのである。……この赤い彗星のゴーストが。
そこで北海道洞爺湖サミット開催を記念して、というわけでもないが、クリスティン・E・グドーフ&ジェイムズ・E・ハッチンソン著『自然への介入はどこまで許されるのか』(日本教文社)を、TMSジャパン⇒「お勧めの本」⇒「その他」に追加したので、環境問題を考えるひとつの資料として役立ててもらいたい。実に深い本である。
いうまでもなく、環境問題はそう単純なものではない。でなければ、命を賭けてまでシャア・アズナブルが地球を休ませようとするはずがないのだ。


